タイでの就職で語学力はどの程度必要か?私が半年間タイの日系企業で働いて率直に感じた個人的な意見をまとめてみました。タイでの就職を検討中で語学力に不安を感じている人の参考になればと思います。
タイのバンコクでは、日本よりも英語が話せる人が多いです。私の働いているタイの日系企業では、日本人とタイ人のコミュニケーションはほぼ英語で行われています。
込み入った話でお互い英語で表現しきれないような内容の場合はタイ人の日本語スピーカーにタイ語を日本語に通訳してもらいながら進めています。
私が初めてタイで働き始めて驚いたことがあります。
それは、うちの会社の駐在員の英語が結構な片言英語な件。
それでよくタイ人とコミュニケーションをとって仕事が進められるなぁとある意味関心した記憶があります。(実際スムーズにコミュニケーションとれてない人もいます 笑)
うちの会社でも在タイ歴が長い駐在員はタイ語がそれなりに堪能で、タイ人スタッフとの会話はタイ語が中心の人も中にはいますが、それでも100%タイ語ではなく、片言英語が中途半端に混じっています。
外国語を完璧にマスターするのは難しいということがよく分かる例です。
タイ人スタッフの英語は、日本人駐在員と比べるとずいぶん上手い人が多いです。日本の英語教育が全くスピーキングに注力されていないことが如実に現れていますね。
タイ就職で必要な英語力
で、本題のタイの日系企業ではどの程度の英語力が必要かという点についてですが、私の意見では、中学校、高校程度の英語表現で、業務に関係する語彙をプラスで使えれば問題ないと思います。
というのも、タイ人にとっても日本人にとっても英語は第二外国語。ここが英語圏の国であれば非ネイティブ同士でも、もっと流暢でハイレベルな必要があると思いますがここはタイです。タイ人でもエリートで海外有名大学を卒業した人などはもちろんかなりの英語力ですが、そんな人材は普通日系企業では働きません。私の勤めている日系企業では、難し目の単語を使ったり口語表現を使ったら通じない事がけっこうあります。ですので、私はいつもいかに簡単な表現で誤解を招かないように明確に話すかに注意しています。
これはあくでも私が勤めているタイ日系企業の社内の状況です。他社様のことはよくわかりませんがうちはこんな感じです。
ただ、他社でも日系企業だとそれほど大差ないのではと思います。というのも、就職活動時にタイ人スタッフとの面接を複数社経験しましたが、英語レベルはみんなうちの会社のタイ人スタッフと同じ位だったからです。
英語圏の国で求められるような高い英語力は必要ないにしても、英語は使えないと意味がありません。中高レベルの教科書英語は理解していても、それを実際にアウトプットできなければダメです。
もし、タイで就職をしたいけれど英語力に自信がないなという人は、まずは簡単な英語表現を実際に使えるようにアウトプットの練習をするのがいいと思います。
今はオンライン英会話教室なんかもあり、料金も割安なので、英語を話し慣れていない人は口慣らしに利用してみてもいいかもしれません。
また、仕事では英語でメールのやり取りをすることが多いので、分かりやすい英文でメールを書く練習をしておけば安心です。
今の時代、ネットで探せば英語学習サイトはたくさんありますし、興味のある分野の英語ブログを読んだり、自分の好きなものを通して英語に触れるととっかかりやすくてオススメです。何も高い参考書などの教材を買わなくても、無料の英語学習ソースは山ほどあります。
ただ、英語を勉強するなら、まり子が持っておいた方がいいと思うものが一つあります。
それは電子辞書です。
語学学習において単語の意味を正しく理解することはとても大事なことです。
電子辞書だと分からない単語はすぐに調べられますし、英和辞書で意味を調べた後に英英辞書で英語での定義を確認し、類語を確認し、その例文を読み、発音を確認しと、一つの単語からいろんなアプローチが容易にできます。特に英英辞書を使って言葉の意味を英語で確認すると、同じ意味を違う表現を使って英語にするとどうなるかが確認できるので、英語表現の幅を広げ、英語を英語のまま理解するのに役立ちます。
まとめると、タイで就職するのに必要な英語力は中級程度ってとこでしょうか。
もちろん語学力はいくらあっても損はしないのであるにこしたことはありませんが。
で、英語の次にタイ語についてですが、まり子はタイ語はまだ全然ダメです。
タイの日系企業か外資系企業で就職するなら、タイで初めて働く際にはタイ語能力がなくても英語さえできれば問題ないケースがほとんどです。
私は会社では英語でコミュニケーションが取れるので、タイ語が分からなくても今のところ特に困っていませんし、はっきり言ってバンコクの生活はタイ語が分からなくてもそれほど不自由しません。
もちろんタイ語が出来た方が現地のタイスタッフからの受けはよくなり、その結果距離が縮まり、よりスムーズに仕事が進むのだとは思います。日常生活でも、タイ語がもっとわかればより深くタイを理解でき、楽しみも倍増することでしょう。
ですので、私もタイで働いているからにはいい加減もっとタイ語能力をアップさせようと反省する今日この頃。
タイ就職と語学力
最後に、語学力とタイでの就職について。
私はタイでの就職活動時に、タイ語全くダメでも応募OKの企業にのみ応募していました。それでも日本で真面目に5年以上働いていた経験と英語が話せたおかげか、希望の条件で就職先が割とすんなり見つかりました。
タイで就職活動をしていた半年ほど前よりいろんな求人情報をチェックしていますが、タイ語が上級でも、きちんとした職歴がないといい待遇、すなわちいい給与での就職先はみつからないと感じました。
タイで高待遇の求人は、たいてい専門領域の技術がある人か、技術職でなくてもある一定以上の経験がある人のもので、そういった求人はほぼ高いタイ語能力を求めていません。ビジネス英語以上という条件はよく目にしますが、ビジネスタイ語以上という求人はそれほど多くありません。もちろんタイ語が堪能であればあるほど、就職活動の選考において有利になることは間違いありませんが、タイ語が堪能だからその分給与が上乗せになって雇ってもらえるかというと、それは疑問に感じます。
逆に、タイ語上級レベルが条件の求人は、語学力に特化した秘書兼通訳といったポジションが多く、給与もそんなによくない印象でした。タイにはタイ人日本語スピーカーがたくさんいますので、そこの辺りと給料のバランスがとられているためそれ程高くないのかもしれません。
もちろんタイで働くならタイ語能力があればあるほどいいですが、企業がタイで働く日本人に求めているのは高度なタイ語能力より、日本人スペックの仕事力だと思います。だから特に在タイ歴が浅くて初めてタイで就職する人にとってはタイ語が全くできなくても日本人クオリティーで仕事ができる人材だと思われれば問題ないのです。
タイでの就職において必要なものは、高い語学力よりも職務経験です。
タイでの就職を考えている方はそのことを念頭において、自分の経歴をどうすれば効果的にアピールできるのかを考え、準備されるのがいいと思います。