タイ生活

タイ移住とタイの医療保険

タイ現地採用・移住組の皆さん、タイで医療保険に加入していますか?私は現在タイの保険会社の医療保険に加入しています。自分は入っておいた方がいいのかよくわからなくて加入していない人も多いのではないでしょうか。今回はタイで医療保険の加入は必要か?についてまとめてみました。

実は私、バンコクに住み始めて数年は何がいいのかよくわからないと迷っているうちに医療保険の加入を見送っていました。自分の周りも同じような感じの人が多かったのでまぁいいかっていう気持ちもあり後回しにしていたのです。

でも我が家はもしもの時の医療費が何十万バーツと高額になってしまったら確実に困ります。ということで現在は医療保険に入っています。

タイは日本ほど社会保障制度が整っていませんが、そうは言ってもある程度の保証があります。民間の医療保険を検討する前に、まずタイではどういった社会保証制度があるのか確認していきましょう。

タイの社会保険の保証内容

タイで働いている方は、全員社会保険に加入しています。保険料は労使折半で毎月給与の5%、上限750バーツが給与から天引きされます。日本人の給与だと上限に達するので皆さん毎月750バーツが給与天引きされているかと思います。

この社会保険には健康保険が含まれており、社会保険に参加している病院リストの中から自分が選んだ指定病院では無料で治療を受けることができます。(指定病院以外の病院にかかった場合は全額自己負担)しかし、社会保険の病院リストに含まれている病院の多くはローカルな病院ですので、外国人の対応に慣れているインターナショナル病院や、日本語に対応しているような病院は選べません。

指定病院での治療が無料というのは、考えてみるととっても有難い制度なのですが、タイに住む外国人の多くが利用するような病院はリストに含まれていないので、社会保険をうまく使いこなせていない外国人が多いのが現状のようです。指定病院では待ち時間も長くて使い勝手がいまいちだという話を聞きますが、私の周りではみんな指定病院を使っていないので実際どうなのかはよく分かりません。そして私自身も、今まで一度も指定病院へ行ったことはありません…。

指定病院は加入時に選択し、年に一度変更可能です。会社の担当者が、日本人は社会保険なんて使わないだろうと思って勝手に適当な病院を選んでしまっているケースもあるようです。指定病院を選んだことがない方は、一度会社の担当者へ確認してみるといいと思います。(現在選んでいる指定病院は社会保険カートに記載されています)指定病院の中でも評判の良し悪しがありますので、家や職場から近くて評判がいい病院はどこなのか、周りのタイ人に聞くなどして選ぶのがいいかと思います。

その他には、出産一時金、産休手当、失業手当、老齢年金などの保証も含まれています。

「タイって社会保障制度なんてあってないようなもんでしょう?」って私はタイに来る前は思っていたのですが、こうやって見てみると、月750バーツの保険料で意外と保証内容は充実しているのです。

バンコクの病院での医療費はいくらかかるか

タイの病院は、アメリカのようにびっくりするくらい高額な治療費がかかるという訳ではありません。でも、社会保険の指定病院以外へ行くと全額自己負担になりますので、万が一大きな怪我や病気をした場合の出費は比較的大きくなることが予想されます。

日本人がバンコクで病院へ行く場合は、日本語の通訳がついてくれるような私立のインターナショナル病院を選ぶ方が大多数。充実した設備で安心して受診できますが、もちろんその分治療費は高いです。

風邪や食中毒などの一般的な症状の場合

私は普段、サミティベート病院などの外国人向けの私立病院を主に利用しています。通訳がいる設備の整った私立病院で、食中毒や風邪などの一般的な症状で通院した場合は、一回大体2000〜3000バーツくらいの治療費がかかります。

通院くらいであればそれ程大きな出費にはなりませんが、インフルエンザやデング熱など比較的誰にでも罹患するリスクのある病気でも、悪化すると入院治療が必要となるケースがあります。入院日数や治療内容によってもだいぶ違ってくるとは思いますが、インフルエンザをこじらせて入院し合計10万バーツくらい治療費かかったという話を聞いたこともあります・・・!(オソロシイ)

入院や手術を伴う場合

入院や手術を伴う場合はまとまった金額がかかります。私立病院の場合、入院は一日3000バーツ〜5000バーツ位が相場で(豪華な部屋だともっと高い)、プラスで手術・治療費・投薬などの料金が加算されていきます。手術を伴うような場合は数十万バーツはかかってきます。

日本で暮らしていると、医療費の自己負担は3割だし、健康保険対象の治療であれば、例え入院や手術で高額な治療費がかかったとしても、高額療養費制度という制度があるため自己負担は最大10万円弱(所得による)ですみます。タイで生活していると、このような日本の国民皆保険制度のありがたさを痛感します。

日本で国民健康保険などの補償がある人

タイへ移住するタイミングで、多くの人が日本での住民票を抜いていると思います。でも、中には住民票を抜かずにそのままにしているという方もいるかと思います。タイに住んでいても日本の国民健康保険に加入している方は、海外でかかった治療費でも日本で同等の治療をした場合の金額を基準として、後から申請すれば還付を受けることがでます。この場合、注意が必要なのは、あくまでも日本でかかる金額をベースにして還付されるため、100%の還付ではないという点です。また、後から申請して還付を受ける形になるため、一旦自分で治療費を全額支払う必要があります。

また、日本で民間の保険会社で医療保険に加入している場合も、契約内容によっては海外での治療も補償範囲となっている場合があります。日本で医療保険に加入している方は、海外でも補償されるかという点と、補償内容を確認しておきましょう。

会社の福利厚生の医療保険

福利厚生として会社が従業員向けの医療保険に加入してくれている場合があります。もし会社が保険をかけてくれているのであれば、保証内容を確認しましょう。

タイの日系企業では一応何かしらの医療保険に入ってくれているというところが大半だとは思いますが、補償内容は会社によってピンキリです。数百万バーツまでの治療費をカバーしてくれる良い保険に入ってくれているところもあれば、入院日額2000バーツ、手術が10万バーツというようなちょっと心もとない内容の会社も。

自分の会社がかけてくれている保険があるのなら、補償額がいくらか確認し、自分はそれで十分かを検討しましょう。

タイ生活で個人の医療保険加入が必要な人

タイで社会保険に加入している人で、社会保険の指定病院での治療で問題ないしちゃんと使いこなせる自信があるという人は、個人で医療保険は必要ないかと思います。

でも、バンコクには最新の設備を備えた私立病院がたくさんありますので、少しでも良い治療を受けたいのであればそういう私立病院へ行くのが普通です。日本人をはじめとする外国人はもちろん、中間所得層以上のタイ人でも社会保険の指定病院以外の私立病院を利用している人は多いですので、自分にもしものことがあった場合にどういう治療を望むかはよく考えておきましょう。

また、タイに長期滞在しているけど旅行保険などには加入しておらず何も保障がない方は何らかの保険に加入しておくことをお勧めします。3ヶ月に一度は日本へ帰国しているという方は、クレジットカード付帯の旅行保険を活用するのも一つの手でしょう。(クレジットカード付帯の保険は保障期間が出国より3ヶ月が一般的)

「会社は保険をかけてくれていない」もしくは、「会社の保険はあるけど補償額が小さい」という方で、『急に入院して治療が必要になってしまった場合に数十万バーツの治療費を捻出することは難しい』という人は、タイで個人の医療保険に入っておく方がいいと私は思います。

私が加入している保険

私はタイ最大手の保険会社、AIAの保険に加入しています。

なぜここの保険に加入することにしたのかというと、知人のつてでAIAの保険外交員の方を紹介してもらったからです。一応、数社で見積請求をしてみましたが、どこの保険も大差はないと感じました。当たり前ですが、高い保険料を払えばしっかりとした補償内容のものに加入でき、お手頃な保険料だとそこそこの内容といったところです。

こだわりたい人は、各社の補償内容をきっちり比較検討するといいと思いますが、結構骨の折れる作業です。なので私は細かい補償内容はあまり気にせず、もしもの時にきちんと対応してくれそうだという点を最重要視して決めました。

また、AIAはタイで最大手の保険会社というのも安心かなと考えました。私の周りのタイ人に医療保険のオススメの会社はどこか聞くと、AIAと答える人が多かったのも決め手の一つです。

日本で保険を選ぶ場合は、自分で請求手続きもできる自信があるので特に担当者は不要だしネット保険で十分だというタイプですが、タイだと私の場合そうはいきません。できるだけ経験豊富でそつなく対応してくれる人にサポートしてもらえた方が安心。

私た加入した医療保険の補償内容をざっくりとお伝えすると、

  • 通院保障なし
  • 不慮の事故一時金50000バーツ
  • 入院日額2000バーツ
  • I.C.U. 日額4000バーツ
  • 院内診療費1200バーツ
  • 年間最大補償額が100万バーツ、但し一回に保障される金額は最大が50万バーツ
  • ガン診断一時金
    ※分りやすくするため細かい部分は省略しています。詳細はご自身で保険会社へお問い合わせください。

一応入院日額が何千バーツで診療費がいくらでとかの内訳がありますが、超過分はマックス一回で50万バーツまで保障されます。保険料は33歳女性で年間約22000バーツ位。相方は34歳男性で年間約18000バーツ。

私の年頃だと女性は婦人科系の病気に罹患するリスクが高いので保険料が男性より割高なのだそうです。保障金額が倍の見積ももらってどちらにするか迷ったのですが(保障額2倍のプランは保険料がプラス1万バーツちょっと)、私の場合は会社の保険で通院保障・入院保障等がついていたので、年間保障金額100万バーツのプランにしました。

私の中では通院が3000バーツ、入院日額5000バーツというのを目安にして決めました。私の場合は会社の保険と個人の医療保険の保障合わせてこの金額がカバーできる状態にしています。

タイの保険 AIA契約者の特典 AIA Vitalityでお得に映画館利用

※追記(2023年3月)AIA Vitalityの有料会員にならないとこの特典は使えなくなってしまいました・・・涙。

AIAの契約者向けに AIA Vitality というメンバーシップがあり、様々な割引特典があります。

健康にいいことをすると(例えばAIAが提携しているフィットネスジム通い、定期健康診の受診など)ポイントがもらえ、ステージがアップしていくと更に優遇割引が受けられるといった内容のものです。

この割引特典の中で我が家が特に重宝しているのが、Major Group シネマでスタンダードシートのチケットが一枚100バーツになるという特典!(一週間に4枚が限度)

パラゴンやエムクオーティエの映画館で100バーツで映画が観れるというのはとってもお得。(通常だと、スクリーンにもよりますが300バーツ位はします。)我が家はよく映画館に行くのでこのベネフィットを使い倒しています。

まとめ

保険っていろいろ考えた結果後回しにしてしまって、結局入らずじまいになってしまいがち。もしもの時に金銭的に頼れる人がいるのであれば医療保険になんて加入しなくていいでしょうが、そうでない場合はきちんと備えておくのがいいと私は思います。

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日本で国際結婚をし、2014年にタイへ移住を決意・実行中です。バンコクでは現地採用として働いています。ホテル巡り・カフェ巡り・筋トレ好き。このブログでは、タイのホテルレビューや旅行者向けの情報をはじめ、タイの移住・就職・生活情報などについても更新しています。インスタグラムも日々更新しているので、気軽にフォローしていただけると嬉しいです!

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