11月にオープンしたバンコクリバーサイドの新スポット『LHONG1919』は、かつてのラマ4世時代に中国との貿易港として栄えていた当時の面影を残す建物を利用し、その歴史を後世に伝えるために誕生した、バンコクの新名所。
古い建造物や壁画は、できるだけそのままの状態を生かして改修されており、日々新しい建物が乱立するバンコクで異彩を放ち注目を集めています。
LHONG1919 への行き方
LOHNG1919 は、バンコクのクロンサン地区にあります。
場所的にはチャイナタウンの辺りのチャオプラヤ川沿いの向こう側とでも言えばイメージが伝わるかな・・?
サパンタクシン駅近くの船着場 Sathorn Pier から、無料のシャトルボートが出ていますのでそれを利用するか、タクシーで直接向かうかになります。
今回私はタクシーで直接向かいました。
流しのタクシーだと場所を言っても新しいスポットだし知らない人が多そうな気がしたので、Uber を利用して行きました。
狭い道を進んでタクシーで降り立ったのはこんな場所でした。
道が狭いわりに車で来る人が多いので、交通整理係の人が行き交う車やバイクを誘導していました。
通りにはローカルの屋台があったり
ネオンピンクのフローズンを売っているおじさんがいたりと、ローカル感溢れる雰囲気。
通りから見えるこの年季が入った壁が、今回の目的地 LHONG1919 の建物です。
そしてこの壁沿いの先に、何やら人だかりが。
そう、こちらがインスタグラムなどで良く見かけるアイコニックな壁画がある場所。
見ての通り、第一撮影スポットでみんな順番待ちしてでも自分の写真を撮ってもらっています。
実はこの壁の右側が入り口なのですが、みんなひっきりなしに自分の写真を撮ってるので、通りづらいってのが何ともタイらしく面白かったです。
入口自体は、ちょっと裏口に入るような感覚の細い通路になっていて、「こっちであってるのかな?」という気持ちにさせられるくらい飾り気のない感じなのですが、少し進むとひらけた場所にたどり着きます。
この日は日曜日の夕方ごろに行ったのですが、タイ人のお客さんでなかなかの賑わいでした。
中国との貿易で栄えた場所というだけあり、中国文化の影響が色濃く感じられ、タイでも中国でもない独特の雰囲気。
中庭部分にはタイのお菓子などを売る屋台が出ていました。
中庭を取り囲むように二階建ての建物があり、建物の中にはデザイナーズショップやカフェなどのお店が入っています。
川の方には倉庫を改修して創られたイベントスペースもあります。
この場所の名前にもなっている『Lhong 廊』 というのは中国語の船着場という意味からきているのだとか。
お隣にあるチーチンコー寺院(Che Chin Khor Temple) も良く見えました。
こちらのお寺も中国の影響を受けているようですね。立派な仏塔が見えました。
この辺りのチャオプラヤー川沿いの景色は古びた感じでごちゃごちゃしてますが、かつて貿易港として栄えた場所であると知ると、想像力を掻き立てられます。今のように高層ビルはもちろん無いし、当時のバンコクって一体どんな様子だったのだろうか。
チャオプラヤー川からの生ぬるい風に吹かれながら、今から150年程前の中国貿易黄金時代の様子に思いを馳せてつい物思いにふけってしまいました。
シャトルボード乗り場にはこの看板があるのですぐにわかります。
川沿いにはRong Si というタイ料理レストランがあります。
こちらのレストランはオシャレで雰囲気も良さそうだし、蓮の花びらを使ったメニューが人気のよう。
また今度行ってみようと思います。
LHONG1919 は、とにかくタイ人の写真魂(もっちろん自分の写真ね)に火をつける場所のようで、本格的なカメラを提げて来ているタイ人のお客さんが本当に多かったです。
タイの大学の卒業写真的な撮影をしている人もいれば
チャイナドレスに身を包んで撮影をしているご婦人方がいたり。
タイ人には撮影スポットとして人気な模様でした。
中央には祭壇が設けられていて、熱心にお祈りしている人の姿も。
これらはかつて、船旅の無事を祈願する場所だったそうです。
祭壇は一階部分にもありましたが、二階にあるものの方が立派でした。
階段を登って二階に上がると
ライティングに照らされ、堂々とかつ神々しく鎮座する祭壇が。
中央に据えられている仏像も特徴的です。
ここも撮影スポットで、写真撮影してくれる案内係のスタッフまでいました。
二階部分はお店などは入っておらず、空き家の状態。
歴史的価値のある壁画がある場所には保護ガラスが張ってありました。
二階から下を見下ろすと、あんなところにも女性の壁画が。まだ色付けされていないので製作中かな?
二階部分は、中央にある祭壇以外がほぼ立ち入り禁止になっています。
この古びた廊下を眺めていると一瞬タイムスリップしたかのような不思議な感覚に。
さて、一階に戻って他に何があるか散策します。
LHONG1919 は、入り口付近に簡単な案内板はあるものの、建物の外からはどんなお店が入っているのかがわかりにくい。
初めは「何があるか分かりにくくて不便やん。」って単純に思ったのだけど、でもそれが逆にお店に実際に入って自分の目で確かめてみようという行動を起こさせるという実はとってもうまくできた創り方。
探検するように一つ一つのお店を見てまわるのが楽しかったです。
途中でこんな裏口を発見。
何やらみんなここでも写真撮影に勤しんでいる模様。
奥に進んでみると裏庭的な場所がありました。
この壁画ももちろん人気の撮影スポットです。
ちょっと疲れてきたので、裏庭から見えたこちらのカフェで一休みすることに。
タイティーを使ったメニューがいろいろあり、昔ながらのお茶屋さんをイメージしたような感じのお洒落カフェ。
おすすめメニューに載っていたこちらのトーストにタイティーのソースがかかったスイーツと
タイミルクティーのフラペチーノのようなものを注文してみました。
アイスのドリンクにはこの洒落た紐の持ち手を付けて持ってきてくれました。
相方が注文したのは、タイティーラテ。
どれもちょうどいい甘さで、トーストは外側がサクサク中はしっとりで美味しかったです。
LHONG1919 のお店紹介
入っているお店はデザイナーズショップが中心ですが、タイのお土産にも人気のアロマショップ、カルマカメット (KARMAKAMET) のお店もありました。
カルマカメットは最近バンコク内の店舗をリニューアルオープンさせたりと精力的に展開しているブランドです。
カルマカメットは元々パッケージデザインに中国っぽさもあるので LHONG1919 の雰囲気とぴったり。こちらの店舗も洗練された雰囲気でとっても素敵でした。
誰もが知っているお店はカルマカメットくらいで、その他のお店はタイの若手デザイナーによるショップのようでした。
こちらは皮革製品などを販売するお店。
こんなオシャレな陶器があったり。
どれも決して安くはないのですが、間違えなく洒落ています。
店頭にはこんな熱帯魚までディスプレイされていて、かわいそうでした…。
お店によっては、入り口付近にこういった看板を出しているところもあります。
このカップ可愛くて思わず買いそうになりましたが、踏みとどまりましたw お土産にぴったりですね。
ちょうど帽子が欲しかったので、店内をウロウロ。
可愛い帽子がいっぱいあったのですが、しっかりした作りのものは2000バーツとかして、結構なお値段でした。
私帽子をよく失くすので、あんまり高いの買ってもなぁと思い、手頃な値段のものを物色中。
結局こちらの650バーツの帽子を連れて帰りました。
お店は、カバンやアクセサリーなどの小物雑貨を売っているお店が多かったです。
デザイナーズショップなので個性的でパンチが効いたアイテムを揃えているお店も多かったです。
私はそういったアイテムも可愛いなとは思うものの、凡人で使いこなせる自信がないため、あまり買う勇気がないタイプ。
「あっ、これ可愛いな〜」って思って値札を見てみると、思ったより高くて「同じようなのがチャトチャックとかでも売ってるんじゃあ…?」って思ってしまう感じでしたw
ということで、私にはオシャレすぎて難易度高めのお店が多かったです。いやでもこういうタイプのお店はウインドウショッピングする分には楽しいから好きですけどね。
一通りお店を見て回った後は、敷地内をまたぶらぶら。
いろいろと珍しい装飾品がありどれも中国風(たぶん)
12月のバンコクは涼しい方とはいえ、この日は結構蒸し暑かった。
お水を買ったらボトルもオシャレだった。
帰りがけに、行きより人が少なかったので、相方から「写真撮っときな!はい、そこに立って!」との指示が飛んできたので…
ちゃっかり写真を撮ってもらったものの、順番待ちの人たちに見られながらポーズをするのはやっぱり私には恥ずかしかった…。
周りのタイ人のポーズレベルの高さに相変わらず感服してしまいました。
LHONG1919 のまとめ
バンコクリバーサイドの新オシャレスポット LHONG1919 は、歴史ある建物を利用して創られたバンコクでは今までになかったタイプの場所。感度の高い若者や写真好きなどが集まっていました。
それほどたくさんのお店がある訳でもないので、観光者にとってはすごくオススメの場所って訳ではないですが、バンコクのお洒落っ子が行く場所に行ってみたい、古い建物が好きだ、アートが好きだ、という人は楽しめると思います。
歴史ある建物とバンコクの今を代表する最先端のデザイナーズショップという組み合わせは、単にオシャレという一言だけでは言い表せないひねりある個性と魅力がありました。
まだ店舗が入りそうなスペースもあったので、おそらく今後も進化を遂げていくであろう LHONG1919
夜のライティングも素敵だそうなので、次回はレストランで夕食がてらまた遊びに行きたいなと思います。